きよめ(清め)
火葬場から自宅へ帰ると、玄関先で手を洗い、体に塩をふって清めてもらう慣習がある。ところによっては、葬りに用いた履物を棄て、手足を洗い浄めるならわしもある。「浄めの手洗い」といい、白木の屋根を付けた桶を備える地方もある。水で洗い、塩で浄める儀礼は、骨を墓地に埋葬したあとでも行う。 仏式の葬儀に、塩を用いるのは、神仏習合の遺習である。お祓いの名残りといえる。一般に、仏式には、塩は使わない。なお、葬儀によっては、焼香を終えた人に、出口で、おきよめ袋を渡すことがある。弔問者はそれを帰宅後、玄関先で散布して浄める。
参考文献:「葬儀大事典」(鎌倉新書) | yeohoo |